NHK番組「ゲームゲノム」が2022年11月2日に放送される
この番組は元々好きだったのでオファーをいただけたこと、そして大好きな「ライフ イズ ストレンジ」の回に参加できたことが何よりもうれしかったですね。でも、個人的な反省点としては「ゲームゲノム」に合わない大きすぎる声量でしゃべっちゃったことかな(笑)それだけ好きな作品を皆さんと熱く語りあえたことに興奮した証拠でもあるんですが、“巻き戻し”ができるなら…でも人生は“やり直せない”ですから(笑)特に今回は、人生とぴったり重ね合わせられるようなテーマでした。MCの三浦大知さん、ゲストの最上もがさんが、それぞれの価値観でプレイ体験の答え合わせをしているような時間で…ゲームって本当に性格が出るんだなって。一方、我々はもう自分の選択が子供や家族といった近しい存在にダイレクトに影響する世代でもあると思うんです。その重みというか、責任についてゲームを通して深く話せたことがとても印象深かったです。
ゲームゲノムは、現代人の心に影響を与えてきたゲームを「文化」として捉え、名作の魅力を深堀りする教養番組。何がおもしろいのか、どうして語り継がれるのか…作品を徹底分析したVTRをもとに、豪華でゲーム好きな出演者たちが作品を語り尽くします。
MC三浦大知がRPGの名作「ロマンシング サガ2」に迫る。強大な敵をひらめいた技で倒し平和を取り戻す冒険の魅力を、金子ノブアキ、開発者の河津秋敏と語り尽くす。
「ゲームは文化だ」。今回は伝説のRPG「ロマンシング サガ2」を取り上げる。圧倒的な存在感のボスキャラやバトル中に新たな技をひらめく斬新なゲームシステム、そして壮大な歴史を紡ぐ物語など、多くのプレイヤーを魅了してきた。MCの三浦大知が、シリーズファン歴30年のミュージシャン・俳優の金子ノブアキと、ファンから河津神と慕われる開発者の河津秋敏とともに、ひらめきで歴史を作るゲームゲノムを徹底解剖する。
番組の取材後記を連載中!放送にあわせて全10回を予定していますので、ぜひチェックしてください!詳細は【ゲームゲノムnote】から!
今も語り継がれる名作ゲームの魅力を語り尽くす。今回はミステリーゲームの革命児「逆転裁判」。歌舞伎俳優・松本幸四郎、開発者の巧舟とともに、逆転のカタルシスに迫る。
ゲームを「文化」として捉え、名作の魅力を深掘りする教養番組「ゲームゲノム」。今回は「逆転裁判」。新米弁護士となって、圧倒的不利に追い込まれた被告人を救うため、証拠や証言を武器に裁判を戦っていく。いくつもの謎を解き、形勢を逆転するゲームシステムがプレイヤーを魅了する。シリーズ1作目からの愛好家、歌舞伎俳優・松本幸四郎と開発者の巧舟をスタジオに迎え、痛快な逆転劇に込められたゲームゲノムをひもとく。
ゲームクリエイターは常に新しい面白さを追求しなければならないので、「~に似てる」と言われることを極度に恐れています。そういう意味で、表面的にゲノムを引き継ぐことは意識的に避けています。しかし、あまりにも独創的な物を作ってしまうとユーザーに受け入れてもらえません。その細い道を上手く歩けた作品たちがゲームゲノムで取り上げられているように思えます。『ロマンシング サガ2』がその一つに選ばれたことは光栄ですし、そういう作品として捉えてくれたプレイヤーの皆さんに感謝したいです。金子さん、三浦さんとお話する中で、これからも面白いゲームを作りたいと改めて思わせてもらいました。
平元NHKとして正式に、何か決まっていることをお伝えできる状況ではないのですが、僕たち制作班としては、シーズン2と言いますか、新たな『ゲームゲノム』を作りたいという気持ちは強く持っています。
テレビゲームを“文化”として捉え、名作と呼ばれる作品の魅力を深堀りするNHK初のゲーム教養番組『ゲームゲノム』。番組では、現代人の心に刻まれてきたゲーム独自の魅力を“ゲームゲノム(遺伝子)”と呼び、その奥深さに迫る。
たとえば、パイロット版の『デス・ストランディング』では“繋がり”をテーマに扱いましたが、別の作品で“繋がり”をテーマに番組を制作することもぜんぜんありえると考えていて。そうなったときに、『デス・ストランディング』の“繋がり”と別の作品の“繋がり”の違いはなんだろう、と。それぞれ得られる体験があって、同じ“繋がり”というテーマでも、作品論や文化論の違いを明確にできると思います。本数を重ねていけばいくほど、比較がよりおもしろくなっていくような番組像が『ゲームゲノム』で目指したいところではありますね。
NHK番組「ゲームゲノム」が2022年11月2日に放送される。時間は23時から23時30分までの30分。
あとは10本作ってみて、まだまだ足りないなということに改めて気づいたので。シーズン2を作ることができるなら、もっといろいろな作品の『ゲームゲノム』に迫りたいですね。それに本数が増えれば増えるほど、これまで制作した『ゲームゲノム』の明度だったり、彩度だったりがよりはっきりするような気がしていて。文化、作品と言ったからには、比較できるものが増えていくほど、語れることも多くなっていくと思うんです。
正直に言うと、当初想定していた放送のラインナップとは、順番が少しだけ入れ換わりました。ただ幸いにも、『ゲームゲノム』は毎回テーマが独立していますし、前後の関連性がない番組なので、視聴者の方にはあまり影響がないので大丈夫かなとは思っていましたけど、裏ではいろいろとやりくりをしていたんですよ。
私たちの<ゲーム作りへのこだわり>を丁寧に取り上げていただけたこと、そして今まで受けてきた取材ではお伝えできていなかった内容もあったので、とても貴重な体験でした。本田翼さんは、“ホラーゲームは苦手なジャンルで…”とおっしゃっていたのですが、ゲームそのものへの愛のある視点で魅力を発見してくださいましたし、三浦大知さんは、「バイオハザード」で大切にしている【恐怖の緩急】という部分を、ご自身が突き詰めている“ダンスの表現手法”に重ねて分析されていたことに感銘を受けました。この番組は、実際のゲーム映像を使っての解説に加え、スタジオのクロストークで深掘りをしていくスタイルが新しいゲームの伝え方だと感じましたね。その上で、ゲームは実際に遊んで得られるプレイ体験―そしてそれはプレイヤーの皆さんひとりひとり異なるものであってほしいとも思います。その1つの解釈として「ゲームゲノム」ならではのアカデミックさのようなものが視聴者の皆さんに届いてくれれば幸せです。
大変光栄なオファーをうれしく思っております。ゲームというと、ついつい「ゲームばっかりして…!」とマイナスのイメージに捉われがちなのですが、ゲームにはとってもプラスの面があることや、ゲームをきっかけに素敵なことが起こる、そんなことをお伝えできたらと考えております。「ゲームゲノム」のオリジナル楽曲にはゲームで繋がる心、人間関係、未来、そんなことを考えながら作りました。私自身が持っているゲームに対する愛や思いやたくさんの思い出が音符になってくれているんじゃないかなと思っています。
今回、自分が10年前に作った「TOKYO JUNGLE」のことを取り上げていただいたわけですが、収録で三浦さん、髙橋さんとお話していく中で、当時のことを様々思い出し、感慨深かったですね。それが時を経て、番組で掲げたテーマで「Stray」という素晴らしい作品と繋がれたことも貴重な体験でした。さらに、今も新たなゲーム作りをしている中で、チームに加わってくれる若いクリエイターが偶然にも「TOKYO JUNGLE」に影響を受けたと話してくれることもあります。こんな風に、かつての挑戦が“ゲームゲノム”として次なる作品に繋がっていくーそうやってクリエイター同士で遺伝子を受け継ぎながら、プレイヤーの皆さんにもっと面白いゲームをこれからもお届けしたいと思っています。